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歴史プロジェクト
プロジェクトリーダー:
工学研究科建設工学専攻建築系助教授 高村雅彦
世界の臨海部や河川流域に発達した都市は、いずれも長い歴史の中で豊かな資源や素材に恵まれ、それぞれに個性的な水辺空間を形成してきました。なかでも、日本では城下町に起源をもつ東京などの大都市や中世から近世にかけて形成された港町、また海外では空間の構造が類似するヴェネツィア、アムステルダム、ブリュージュ、蘇州、バンコクといった世界の水の都市がその代表的な存在といえます。さらには、パリのサン・マルタン運河やイギリスの内陸部を結ぶ運河網も歴史的に重要な役割を果たしてきました。
これらの都市は、近代化の過程で水から切り離されて陸への転換が図られましたが、本来はどれもみな水と密接に結びついた都市文化を育んできたのであり、今、その文化の掘り起しが求められています。まず、その文化の拠点となった水辺空間の形成のメカニズムを明らかにし、都市再生のための歴史的要素を見出すことが求められています。そこでは、その空間を背後から支え、変化の要因ともなった社会史的背景とのつながりも視野に入れて考える必要があるでしょう。
歴史プロジェクトでは、こうした作業を通じて、水辺空間を歴史的な立場と新たな視点から再評価し、再生プラン作成へと結びつけるための基盤を作り上げていきます。
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