歴史プロジェクト 日本 コアリーダー 岡本哲志
日本の近代港町における歴史的空間構造とその再生に関する研究
―近代初期の眼差しから、都市形成の経緯とその将来像を探る―
1.平成16年度から平成20年度までの5ヵ年の研究計画
・研究目的
本研究は、近代初期の時代(明治初期から明治中期)を単に近世から近代への転換期と捕らえるのではなく、港町が「舟運」をキーワードにしたなかで、時代を越える水辺空間の多様性を備えたという視点に立って、近代港町として繁栄した都市を調査研究する。
・調査対象都市
本研究の対象とする港町は、門司、小樽、函館、若松を中心とする洞海湾一帯、長崎、尾道、石巻と北上川流域、佐原と利根川流域、神戸、横浜、等とする。各年度2〜3ヶ所の港町をフィールド調査を行い、研究をする。
・調査研究方法
本研究はフィールド調査をもとに、港町の空間構造を分析する。同時に、古地図、市史等を使って都市構造の変容プロセスを読み解く。
・調査結果からの成果
各都市の調査・研究から、近代港町における水辺空間を明らかにするとともに、その再生の提言を最終的に行う。
2.平成16年度の研究計画
平成16年度は門司、小樽、函館の3つの港町を対象にフィールド調査、史料分析等を行い、港町の歴史的都市空間構造の変容過程とその特色を明らかにする。
・今年度の調査・研究の成果目標
(1)基礎史料の収集とフィルド調査のためのベース地図作成
(2)港町の都市空間を構成する掘割、建物等の実測調査
(3)実測調査で得られたデータの図面化、及び史料の地図等の図面化
(4)作成図面をもとに、都市空間構造、及び変容構造の分析
(5)その他
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