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地域マネジメントプロジェクト
プロジェクトリーダー:
人間社会研究科人間福祉専攻教授 山岡義典
1970年代以降、日本では市民や行政の水辺環境へのセンシビリティが高まり、水辺の再生への動きが活発化しました。これらの中には、環境保全であるとともに、地域の文化的なアイデンティティの形成ともなる水辺の保存再生の活動が、新たなコミュニティを育むと同時に、歴史的・環境的資源を生かした観光・文化産業となって、地域経済の活性化を実現しているケースが少なくありません。現在では、NPOの形態をとる活動も多様に展開しています。川崎や水俣などのように、公害に悩んだ工業都市がエコシティに蘇ろうとする試みも見られます。そこでは、企業が地域社会との共存によって自らの持続性を図ろうとする動きも活発です。
こうした状況の中で、専門的な立場からその動向を的確に分析し、再生の実現に向けての道筋を示すことが急務となっています。そこで、水辺空間の再生が日本の都市社会で果たす役割、その社会経済的、文化的な意味を環境社会学、環境経済学、地域経営学の視点に立って、海外事例との比較も含めながら解明していきます。
こうして、地域マネジメントプロジェクトでは、現代のニーズに合った水辺空間の再生に向けての実行性のある方法論を築き上げていきたいと考えています。
[地域マネジメント]
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