江戸東京研究センターとの共催でシンポジウムを開催します。
近年、東京都心のあちこちで大規模な再開発や高層ビル建設などが進み、 江戸以来の歴史の積み重ねを意識する機会が減ってきています。都市の価値はその都市に生きた人々が積み重ねてきた文化や伝統の厚みの上に成り立ちます。現在行われている社会経済活動もいずれは歴史となり、都市の価値の一部となっていきます。
江戸から明治• 大正 • 昭和と続く激動の歴史のなかで、どのように人々は古いものを価値づけてきたのでしょうか。それを端的に表すのが史蹟/史跡という概念です。史蹟名勝天然紀念物保存法は、伝統的な人文• 自然景観の変容を背景として、歴史的要素を価値づける重要なもので、その思想は文化財保護法に引き継がれました。東京市• 東京府において、その動きはどのようなものだったのでしょうか。さらに、戦後に至って史跡や名勝はどのように保存• 活用されてきたのでしょうか。
本シンポジウムでは、 近代から現代にかけての東京における史蹟/史跡保存の展開過程とその価値を振り返り、人々の歴史をめぐる意識が、東京の都市空間形成に果たした役割と成果を考えたいと思います。
■開催日時:2024年10月19日(土)13:00~17:30
■会場:法政大学 市ヶ谷田町校舎 5階 マルチメディアホール(東京都新宿区市谷田町2-33)
アクセスマップはこちら
※オンライン(Zoom)視聴もお選びいただけます。
■参加方法:事前申込制
会場参加、オンライン(Zoom)参加のいずれの場合も、事前申込が必要です。
こちらの申込フォームから2024年10月17日(木)までに申込んでください→https://x.gd/gpqfz
※入力いただいたメールアドレス宛に、Zoom接続情報を2024年10月18日(金)に送信します。メールアドレスの誤入力にお気をつけください。
■主催:法政大学江戸東京研究センター「地理情報システムと名所の景観」プロジェクト
プロジェクト・リーダー 福井恒明、米家志乃布
共催:エコ地域デザイン研究センター
■参加費:無料
■プログラム——————————-
[ 趣旨説明 ]
福井恒明(法政大学デザイン工学部都市環境デザイン工学科教授/江戸東京研究センター「地理情報システムと名所の景観」プロジェクト・リーダー)
[ 基調講演 ]
ベックマンの東京計画 ―国会議事堂はなぜ、あの永田町の丘に建っているのか―
清水英範(日本測量協会会長/東京大学名誉教授)
[ 報告 ]
1.東京の史跡/史蹟と地域性
米家志乃布(法政大学文学部地理学科教授/江戸東京研究センター長兼「地理情報システムと名所の景観」プロジェクト・リーダー)
2.河井弥八と文化財保護行政
内藤一成(法政大学文学部史学科准教授/江戸東京研究センター 兼担研究員)
3.井下清と東京市公園行政の史蹟保存施策
齋藤智志(江戸東京研究センター 客員研究員)
4.地域資源としての江戸城外濠の活用
高道昌志(東京都立大学都市環境学部助教/江戸東京研究センター 客員研究員)
5.江戸史蹟の保存とその課題 ―浜離宮恩賜庭園を素材として―
根崎光男(法政大学名誉教授/江戸東京研究センター 客員研究員)
[ コメント ]
森田喬(法政大学名誉教授/元日本地図学会会長/江戸東京研究センター 客員研究員)
[ 全体討論 ]
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