CONCEPT

 本研究センターの目的は「環境の時代」を切り開く真の「都市と地域の再生」のための方法を研究することです。とくに、長い歴史のなかで豊かな環境を育みながら、近代化の中でないがしろにされてきた地域資源を再生し、21世紀の都市・地域づくりの大きな柱にすることを目指しています。環境のバランスと文化的アイデンティティを失った日本の都市や地域を持続可能で個性豊かに蘇らせるために、<エコロジー>と<歴史>を結びつける独自のアプローチをとるところに大きな特徴があります。

 国内外の専門家とネットワークを形成し、多角的な理念と手法を探求することにより問題解決に取り組んでいます。他の国や地域と比較しながら都市とテリトーリオ(地域)の水辺空間や自然環境を歴史的な視点を取り入れつつ深く研究し、その再生の具体的な方法を積極的に提言していきます。

 新型コロナウィルスの出現は私達の生活様式を変え、その基盤である都市や建築に大きな改変を迫っています。人やモノの交易を守りながら如何に社会をアップデートしていくのか、本センターの存在意義が問われる課題に我々は直面していると言えるでしょう。

センター長
法政大学デザイン工学部建築学科
教授 岩佐 明彦