「水辺都市の再生にむけた地域デザインの構図Vol.2」
著者:再生プロジェクト/地域デザインWG
2006年2月発行 A4タテ 151P
[CONTENTS]
1 岡本哲志・岩井桃子・榮美奈
「オランダ・アムステルダムの都市計画事情から」
第1章 アムステルダムと水
1 3 つの異邦都市の共有財産としての「水の文化」
2 ダイク(堤防)に示されたオランダ人の都市に対するアイデンティティ
3 自然から都市をつくりあげる国民性と風土の違い
4 オランダの都市を取り巻く水への意識転換
第2 章 アムステルダムにおける都市機能と開発理念
1 水の都・アムステルダムの位置付け
2 インフラストラクチャーの歴史的な試み
3 ストラクチャープラン
4 水辺に接する機会の多様性
第3 章 アムステルダムにおける地域デザインの姿勢
1 プロセスを重視したアムステルダムの開発
2 オランダにおける自治体と建築家との関係
第4 章 近年のアムステルダムのウォーターフロント開発
1 アイブルグ地区(Amsterdam IJburg)
2 アムステルダム中央駅周辺再開発地区(Amsterdam Central Station Island / South bank of
the IJ)
3 アムステルダムのウォーターフロント開発への展開
第5 章 おわりに( 比較論から日本の地域デザインの方向性を探るために)
1 オランダの都市と環境における日本との比較調査研究の可能性と意味
2 オランダの歴史と環境から学ぶ、教訓的再生像
3 将来における都市再生への方法論の検討とプログラムの再構築
2 岡本哲志・瀬川久美子
「桑折町の水システムの構築と地域デザイン」
はじめに
第1章 地形構造にみる風土性
1 地形と水構造
1)3 つの地形的特色
2)川と堰がつくりだす風土
3)7つの特色的な表情をもつ地域構造
2 山間地域を中心とした中世像
1)古代集落を探る2 つの手がかり
2)古代・東山道を軸に分布する遺跡と中世寺社
3)伊達氏の西山城下で成立した中世街道
3 宿場と田園地域が発展する近世から近代
1)町場としての宿場の発展
2)桑折を支えていた3 つの産業
3)田園地域の開墾
第2 章 「水のみち」のシステム
1「水のみち」の全体構造
2 水のみちがつくりだしたL字の街道
1) 山林地域を流れる産ヶ沢川を源にする中世の水路
2) 近世・町場の用水
第3章 町場と集落の構造
1 町場の空間演出
1) 町場の構造変化(中世〜近世〜近代)
2)街道沿いの表情を連続立面図から読む
3) 街道沿いの水路構造
4) 時代ごとに水の構造を読み取れる特徴的な4つの断面図
2 田園集落の地域構造
1)「まけ」が示す田園地域の集落構成
2) 蚕農家の分布から集落の特色を描き出す
3)町場と集落の関係
第4 章 桑折町の地域資源の魅力と地域デザインの展望
1 地域資源の価値の発見と地域分析手法
1)風土の多様性を生みだす環境としての層(レイヤー)
2)文化の時間軸がつくる多層性のある空間的厚みとしての層(レイヤー)
3)水システムのネットワーク構造としての層(レイヤー)
4)町場と村落の風景(空間)構造としての層(レイヤー)
5)歴史的建築物の町を描きだすアイデンティティとしての層(レイヤー)
2 資源(資産)の評価と今後の地域のあり方
1)持続可能なコンパクト・シティ(地域システム)の評価
2)歩くことを基本とした「道」の評価
3)風景と人々の拠り場としての水システムの評価
4)土地と建物がつくりだす空間構成
5)歴史的建築物
6)文化資産としての「食」
7)歴史的に読み取った町の方向性と福島蚕糸跡地の位置づけ
おわりに
参考文献・参考資料 3 高橋賢一
「近江国の城下町に見る水辺空間の創造と定着」
―水辺都市の原型/1570〜1620年の半世紀−
1 研究の背景2 研究の主題と方法
2.1 研究の主題と方法
2.2 研究の全体像
3 近江国の城下町コンセプトの創案と定着
3.1 豊織時代の城下町建設
3.2 城下町コンセプトの創案と建設
3.3 城下町の建設概史
(1) 第一ステージ/城下町の創案期(1570〜1576)
(2) 第二ステージ/城下町の展開期(1576〜1600)
(3) 第三ステージ/城下町の定着期(1600〜1622)
3.4 豊織時代に定式化した土地制度
4 水辺空間の構造化と進化のプロセス
4.1 信長による築城と水辺空間の形成(1572〜1578)
4.2 秀吉による城下町と水辺空間の形成(1583〜1600)
4.3 家康による城下町と水辺空間の形成(1600〜1622)
4.4 水辺空間の進化のプロセス
5 まとめ |