陣内秀信
法政大学出版局
201年7月25日発行
若き日にこの地で学び、この地を原点としてビザンツやイスラーム世界、さらには江戸東京を含む世界の都市へ視点を広げ、水都学の提唱に至る著者のヴェネツィア研究の集大成。その成り立ちと魅力を語り、交易都市から文化都市へと転換する十六世紀の生活空間、サン・マルコ広場の再構成の過程、都市の祝祭空間を論じて、水と共生してきたこの都市のサステイナブルな発展の歴史を明らかにする
序 章 比類なき水都の魅力
第1章 海の都市国家としての誕生
第2章 一六世紀における庶民の生活空間
第3章 一六世紀における都市空間の統合
第4章 カナル・グランデの機能と意味
第5章 カナル・グランデを望む貴族住宅
第6章 教会建築と運河の関係
第7章 祝祭空間としての都市構造
第8章 都市図における表現法の変遷
第9章 水都史から見た東京との比較
第10章 水を現代に生かす都市づくり
第11章 今、水都が直面する危機 【共同執筆・樋渡 彩】
第12章 水と共生する苦悩と喜び
終 章 交易都市から文化都市へ、そして環境都市へ
初出一覧
図版出典一覧
あとがき