「世界の水辺都市を巡るーヨーロッパ、アジア、そして日本」

陣内秀信 弦書房 2016年3月16日発行

水の力で都市がよみがえる――都市を市民の手にもどす。一周遅れのトップランナーみたいに、ヴェネツィアには近代が否定したものがあった。単にノスタルジアではなくて文化的想像力をかき立ててくれる。80年代以後、近代を乗り越えるためにいろいろな都市論、文化論をやってきた中で語られたキーワードが皆「水の都」ヴェネツィアにあった。

ヨーロッパ・アジアの水辺都市 
 水上都市――ヴェネツィア
 船の魅力を活かした街
 尾道と類似した石の街――アマルフィ
 南イタリア都市の面白さ
 元気な南仏・スペイン都市――マルセイユとビルバオ
 北の水網都市――アムステルダム
 文化戦略都市――ロンドン
 ハーフェンシティ――ハンブルグの倉庫街
 アジアの都市を巡る
 バンコク・トンブリ地区
 伝統的水郷都市――蘇州
 水辺の再生――ソウルのチョンゲチョン 

日本の水辺空間 
 日本の水辺を考える
 江戸の多様な水辺空間
 明治以降の東京
 日本の水都を活かしていく