樋渡 彩+法政大学陣内秀信研究室(編集)
鹿島出版会
512頁
ISBN 978-4-588-78006-6
2016年3月20日発行
ヴェネツィアの生活文化は古来、イタリア本土を流れる河川とその流域に支えられてきた。治水、舟運、木材輸送、水車による産業群、飲料水の供給―ラグーナに注ぐ3つの川がかたちづくった多様なインフラから水の都と後背地のダイナミックな相関を描く、地域(テリトーリオ)の文化誌。
目次
ヴェネツィア共和国とテッラフェルマ――序にかえて 樋渡彩
はじめに――本書の成立背景 陣内秀信
第1 章 テリトーリオ Territorio
1 ヴェネツィア共和国とテッラフェルマ
2 河川付け替えの変還
3 ヴェネト州のラグーナ周辺における農家
第2 章 シーレ川流域――水車の産業と舟運 Fiume Sile
1 シーレ川流域の地理的、歴史的特徴
2 トレヴィーゾ
3 水車を活用する地域
4 舟運で栄えた地域
5 シーレ川流域における農業景観の変遷
口絵
第3 章 ピアーヴェ川流域――山の文化と筏流し Fiume Piave
1 ピアーヴェ川流域の地理的、歴史的特徴
2 ベッルーノ(Belluno)
3 筏流しと結びついた地域の役割
4 ピアーヴェ川流域の産業とヴェネツィア
第4 章 ブレンタ川流域――筏流し・産業・舟運 Fiume Brenta
1 ブレンタ川流域の地理的、歴史的特徴
2 筏流しを支えた村と町
3 ブレンタ川を利用した産業
4 ヴェネツィア~パドヴァ間の舟運
おわりに
Column
01 製粉所のしくみ
02 ステファナート氏との再会
03 19 世紀末~1970 年代の写真
04 オステリアの役割