著者:再生プロジェクト/地域デザインWG
2005年8月発行 A4タテ 164P
目次
はじめに ・・・・・ 1
1章「自然共生型流域圏・都市再生シナリオ研究」 吉川勝秀・本永良樹
1 首都圏における水面と緑の変遷について ・・・・・ 13
2 自然共生型流域圏・都市の再生について ・・・・・ 14
3 2005年度の研究目標 ・・・・・ 16
参考文献 ・・・・・ 16
2章「オランダの国土政策とランドスタットの地域構造」 高橋賢一・岩井桃子
―水辺都市を包む地域デザインを探る-
1 課題の視点 ・・・・・ 27
―何故、オランダの国土政策とランドスタットの地域構造に注目するのか―
2 EUの地域政策 ・・・・・ 31
―「広域連携」と「サスティナビティ」(持続可能性)がキーワード―
2.1 大欧州を俯瞰するブルーバナナコンセプト
2.2 EUによる地域政策
2.3 “エルスンド広域圏”構想
3 オランダの国土政策とランドスタット ・・・・・ 37
―「都市ネットワーク」と「空間水政策」に学ぶ―
3.1 オランダの国土政策の変遷と特徴
3.2 国土空間戦略の基本スキーム
3.2.1 政策目標
3.2.2 ガバナンスの基本
3.2.3 手段と実施
3.2.4 都市化とインフラ整備の集中
3.3 都市・町と農村の基本的空間の質と接近性
3.4 空間水政策/上げ潮や氾濫を予期し治めること
4 ランドスタットとグリーンハート ・・・・・ 56
―「緑の心臓に生かされる都市群」、その概念と地域構造に学ぶ―
4.1 国土空間戦略とランドスタット構想
4.2 全体的な考え方
4.3 北ウイング(アムステルダム)
4.4 グリーンハート
4.5 南ウイング(デン・ハーグとロッテルダム)
5 結語 ・・・・・ 70
参考文献 ・・・・・ 72
3章「水辺都市/城下町を包む郊外の基層形成」 高橋賢一
―郊外再生の視座(1):序説-
1 何故、郊外の再生を問うのか ・・・・・ 77
2 郊外の成立と変貌の画期 ・・・・・ 79
第一の画期:田園風景を構築した近世300年(1570~1870)
第二の画期:19世紀末に始まる基層の変貌(1900~1950)
第三の画期:高度経済成長期以降の未曾有の郊外化(1950~2000)
第四の画期:人口減少社会の到来への備え(2000~2050)
3 郊外の概念、その日欧比較 ・・・・・ 82
“郊外”の字源とその成立
太古に遡る郊外の原型
“洛中洛外図屏風”に見る郊外
郊外とサバーブとの差異
サバーブの理想像
消去されつつある昔日の郊外
都心のダイナミズムに翻弄された郊外化
4 郊外の基層形成 ・・・・・ 88
近世300年の国土人口の波動
大規模な河川改修と農業の発展
国土保全思想の萌芽と開発思想の転換
城下町の人口動態に見る成長と成熟
城下町と農村の発展
領国版図の確定
コンパクトな城下町の土地利用と近郊農村の成立
5 水系を基調とした持続可能な地域構造 ・・・・・ 100
―周縁から解き明かす水辺都市の再生―
流域生活圏で捉えられた領国経営
岡山藩領に見る城下町と農村の分布
豊かな里、山と海に包まれた城下町
結論/郊外から解き明かす水辺都市の再生
参考文献 ・・・・・ 106
4章「水環境に支えられている風景」 浅井泰義
―水環境保全・再生によって回復した風景の実証-
1 本稿の主題 ・・・・・ 113
今求められている都市再生への視点
海域<水辺都市>を支える里域<郊外>
リデザイン(改善)・リカバー(回復)
2 海・里・森のつながり<東京の環境づくりの変遷を追う> ・・・・・ 115
東京緑地計画<緑に囲まれた都市―グリーンベルト構想―>/1900年代前半(戦前)の時代
首都圏近郊緑地保全法<保全すべき自然>/1900年代後半(戦後)の時代
緑のフィンガープラン<丘陵地の保全と開発>/1900年代最終の時代
東京都緑の保全計画<緑から自然への道筋>/21世紀を見据えての時代
3 <郊外とはどこか> ・・・・・ 119
郊外の範囲
郊外の環境
4 循環・共生社会における里域風景の回復 ・・・・・ 121
(1) 港北ニュータウンにおける谷戸空間保全・再生による里域風景の回復
(2) 多摩ニュータウンにおける水循環システム導入による里山の回復
(3) 南八王子地区における地下水脈保全・再生等による河川親水空間の創出
(4) ウッディタウンにおける水辺づくり
(5) 仰木地区における復断面河川による環境形成
(6) 飯能ビッグヒルズにおける水環境の構築
(7) 越谷レイクタウンにおける水辺街づくり
5 まとめ ・・・・・ 137
街の環境軸となる水系
歴史を継承する水系
生態系に根ざした自然(風景)を回復する水系
参考文献 ・・・・・ 138
5章「銀座における都市空間の基層とその変容過程」 岡本哲志
―都市の中心市街地活性化のための方法論の検討のために-
1 はじめに ・・・・・ 143
2 江戸初期の開発 ・・・・・ 144
3 江戸中期の都市再編 ・・・・・ 145
4 明治初期の近代都市計画の導入と住民による街の改変 ・・・・・ 145
5 震災復興における既存都市空間の影響 ・・・・・ 146
6 高度成長期の歴史的都市構造の乱れ ・・・・・ 147
7 これからの銀座の都市再生と活性化の方向性 ・・・・・ 147
8 導きだされた方法論の成果と他都市へ展開する汎用的可能性 ・・・・・ 148
参考文献 ・・・・・ 149
むすびに ・・・・・ 161