水都としての東京とヴェネツィアー過去の記憶と未来への展望【EToS叢書3】

著者:ローザ・カーロリ,小林ふみ子,陣内秀信,高村雅彦(監修)
出版社:法政大学出版局
発行年月:2022年1月25日
論文標題:

[序]
 二つの水都を比較する意味(陣内秀信)
[イントロダクション]
 江戸における水辺の文化(田中優子)
 ヴェネツィアと海ーコスモポリタンな商業都市(ドナテッラ・カラビ)
[第一部 場所の記憶、水の記憶]
 地誌と絵本挿絵のなかの江戸(小林ふみ子)
 都市の娯楽と記憶ー『むだ砂子』考(マスキオ・パオラ)
 水辺の記憶ー神田川周辺の失われた水流空間の痕跡(ローザ・カーロリ)
 視覚的記憶と水面ーヴェネツィアを見つめた写真家のまなざし(アンジェロ・マッジ)
[第二部 地図学と地理学における水都]
 現代に継承された江戸東京の庭園ー水系と地形の多様性が生み出すユニークさ(畠山望美)
 絵地図における首都東京の風景表象ー江戸から明治へ(米家志乃布)
[第三部 建築遺産と未来]
 効果をあげないヴェネツィア保全のツールーその理由は?(ジョルジョ・ジャニギアン)
 “地域の生態系”の維持や継承ー東京の「銭湯」の例(栗生はるか)
 ヴェネツィアと東京の比較研究の意義ー歴史の継承と保存問題(マテオ・ダリオ・パオルッチ)
[第四部 水都をとりまく環境]
 ヴェネツィアー水のテリトーリオ(フランコ・マンクーゾ)
 水に映しみる墨東の変貌(ポール・ウェイリー)
 江戸東京の聖地から浮かび上がる都市と環境の領域(高村雅彦)
 ラグーナのブドウ・オリーブ栽培ー伝統とリキッド・モダニティ(フェデリカ・レティツィア・カヴァッロ/ダヴィデ・マストロヴィト)
[第五部 グローバル都市の住民ー経済・文化・ガバナンス]
 水都東京の再生プロセスと今後への展望(陣内秀信)
 「大都市圏ヴェネツィア」に関する議論における水とウォーターフロント、もしくは欠けている論点(ステファノ・ソリアーニ/アレッサンドロ・カルザヴァーラ)
 団地とタワーマンション:周縁と中心、内陸とウォーターフロントー東京圏の集住の起源と現況を概観する(渡辺真理/木下庸子)
[結び]
 水都の再発見、回復、レジリエンス(ローザ・カーロリ)