『風土(Fudo)から江戸東京へ』

安孫子信(監修)
法政大学出版局
2020年3月

目次

序―なぜ風土(F^udo)なのか

第1部 和辻『風土』における東京(「風土」から見た都市「東京」の珍しさ;和辻風土学で解く江戸東京の特質―皇居・武家屋敷・宗教空間;和辻哲郎の「江戸城」発見―「城」(一九三五)における壕と高層建築の対比
和辻哲郎にとっての東京―田舎あるいは古代という対立軸から)

第2部 風土からF^udoへ、ベルクの視点をめぐって(“脱中心化”と“再中心化”―風土学の本質的契機;都会の蛍―和辻哲郎とオギュスタン・ベルクとともに都市の風土を考える;不可能のパリとしての東京―「都市の風景」批判;風土と雰囲気―都市のための二つの概念)

第3部 風土と江戸東京(荒野と名前のない海と―江戸東京の原意味;文化的景観と風土、その担い手;水性の東京―映画に対する風土学の試み;イノヴェーションに直面する風土―戦後日本の都市の近代化をめぐる言説に見る風土の消失についての考察)

総括―風土(F^udo)と「珍しさ」の諸相