【出版案内】「後藤新平――衛生の道 1857-1929 別冊『環』28」(2023年3月出版)

当研究センター所属 堀川洋子(客員研究員)が一部執筆を担当した「後藤新平――衛生の道 1857-1929 別冊『環』28」が 2023年3月藤原書店より刊行されました。

目 次

序――後藤新平の「衛生の道」  後藤新平研究会

衛生とは何か①(『国家衛生原理』「例言」冒頭部より)  後藤新平
衛生とは何か②(『国家衛生原理』「緒論――人事ハ皆生理的動機ニ発ス」より)  後藤新平

〈座談会〉後藤新平の「衛生の道」
 笠原英彦/春山明哲/三砂ちづる/伏見岳人/稲場紀久雄/川西崇行

Ⅰ 若き日に見出した「衛生の道」――〔前期〕

衛生行政からみた後藤新平の生涯 笠原英彦
後藤新平の衛生国家思想――初期の活動を中心に 姜 克實
名古屋時代の後藤新平 小島和貴

『国家衛生原理』を読む
 後藤新平と衛生――『国家衛生原理』とは何か 渡辺利夫
 気格と有機体――『国家衛生原理』と「衛生の道」  鈴木一策
 後藤新平の原点――『国家衛生原理』から衛生思想を見直す 西宮 紘
  『衛生制度論』を読む――「学俗接近」と「万有学」と「審事者」と 春山明哲
 ローレンツ・フォン・シュタインの衛生制度論と後藤新平 柗居宏枝
 後藤新平のドイツ留学とロンドン万国衛生・デモグラフィー会議 春山明哲
 後藤新平の女性観――大日本婦人衛生会主催の講演「婦人体操ノ必要」(1893年)を中心に 河﨑充代
 後藤新平の講演録「婦人体操ノ必要」(抄)現代語訳 後藤新平研究会
 相馬事件のなかの後藤新平 岡田靖雄
 日清戦争後の防疫事業 檜山幸夫
  『臨時陸軍検疫部報告摘要』を読む――「学俗接近」と「衛生制度の三成分:科学・芸術・実地」の視点から 春山明哲
 伝染病予防法と後藤新平 小島和貴

Ⅱ 後藤新平と「衛生の道」を取り巻く人々

後藤新平が手配した高野長英の鎮魂碑文 楠木賢道
中村正直と交流した後藤新平 楠木賢道
お雇い外国人医師、ローレッツから学んだ後藤新平 蒲生英博
刎頚の友 後藤とバルトン――二人を結び付けたもの 稲場紀久雄
日本医学の近代化に貢献した北里柴三郎と後藤新平 森 孝之
響き合う司馬凌海・亨太郎父子と後藤新平の人生 楠木賢道
後藤新平と石橋湛山の意外なる接点――猪間驥一研究を通して見えてきたもの 和田みき子
渋沢栄一の養育院と後藤新平の衛生行政――構想と人材教育 稲松孝思

Ⅲ 拡大する「衛生の道」 ――〔中期〕

衛生と政治――後藤新平と外国から見た台湾総督府の阿片政策 ワシーリー・モロジャコフ
日本統治下台湾における衛生政策と後藤新平 鈴木哲造
後藤新平による台湾の土地調査事業 楠木賢道
満鉄経営における衛生 西澤泰彦
鉄道帝国と医療衛生――後藤新平とのかかわり 林 采成
後藤新平のエネルギー観と衛生思想 堀川洋子
後藤新平の逓信事業、公共放送、そして衛生思想 白戸健一郎
〈コラム〉沼津に生きる後藤新平 田辺鶴遊

Ⅳ 希望としての「衛生の道」――〔後期〕

幻に終わった震災復興における国際公衆衛生研究所――後藤新平とチャールズ・ビーアドの設立構想 伏見岳人
ビーアド報告・ロブソン報告と東京の都市政策――後藤新平の「広義の衛生政策」との関わりを中心に 青山 佾
都市の「生を衛(まも)る」――帝都復興事業における食と住と「同潤会」  川西崇行
都市行政と衛生 岡田一天
〈コラム〉日本人の命の謎と後藤新平 竹村公太郎
後藤新平の夢――ボーイスカウトと秩序構想 河野有理

提言――「衛生の道」から今日の日本へ
 生を衛(まも)る衛生 大宅映子
 公衆衛生における「住民参加」の意味と後藤新平 三砂ちづる
 自治の視点で新型コロナ対策を点検する 片山善博
 衛生の道とは、生命科学の道である 石浦 薫
 君に問う今日の体や何奈 加藤丈夫

後藤新平関連団体の紹介
 後藤新平の会
 奥州市立後藤新平記念館
 後藤新平顕彰会
 須賀川後藤新平の会
 市民まちづくり 風の会

資料
 後藤新平自身の言葉による「衛生の道」
 新潟 長野群馬三県巡回復命書――其三、新潟長野群馬三県習慣衛生ノ沿革 現代語訳・解説 鈴木一策
 自叙伝 原文校訂・現代語訳・解説 伏見岳人
  「日独学術接近論」  現代語訳・解説 楠木賢道
 後藤新平「衛生の道」関連の年譜と著作二十選 選・解説 春山明哲

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