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東京都心の水辺再生プロジェクト 研究会
「東京都心の水辺再生を考える vol.1」

 
日時
2006年5月31日(水)18:30〜21:00
会場
法政大学市ヶ谷キャンパス ボワソナード・タワー25階B会議室

 

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「都市の中の船の交通」
小山 健夫(東京大学名誉教授 船舶工学専攻)

 都市交通への高速船利用計画は様々な可能性があり、神戸から船で関西空港へアクセスすることや、御茶ノ水から羽田空港へといったアイデアもあります。
 海外ではすでに、都心の中において船の交通が機能していて、サンフランシスコのサンラファエル(サンパブロ湾)、ボストン空港からダウンタウン、JFK空港からマンハッタン、バッテリーパークからスターテンアイランド(約10km、1819年開業)、ロンドンテームス川のコミュータ(ドックランド)ではかなり上流まで船が運航しています。
 ヨーロッパの内陸水運は、ベニスにおいて大きな建物は運河と道路に玄関があり、ゴンドラや水上タクシーによって、船で直接空港へのアクセスが可能となっています。ライン・エルベ川からドナウ川を経て黒海へといった運河の整備が進んでいます。エルベ河口のキール運河はバルチック海とつながっていま
す。船の山昇りといったロック(閘門)も特徴的で、ネッカー川(ハイデルベルグから古城街道)ではShip-liftがあり、オランダでは、スキポール空港が海抜‐8mで高速道路の上を運河が通り、開閉橋が道をふさぐ光景を目にしました。そのため、ダンプカーなどの陸上運輸手段が少なかったようです。
 江戸時代には水運が盛んで、北海道から大坂を結んでいた西廻り(北前船)や、敦賀・京都における弁財船(通称千石船)、川越から江戸への定期航路などの水運がありました。当時、江戸と大阪の運河網は、現在の高速道路のような存在だったといえます。
 船から陸を見る機会は貴重な体験で、柳川をはじめ、水郷、松島、九十九島、隠岐島、阿伏兎瀬戸で体験できます。なるべく岸に近い所から陸を見ていただきたいと思います。
 陸上交通が発達している現在でも、船による物流は大きな役割を果していて、輸入8億トン、輸出1億トンのやり取りがなされていて、海事産業(狭義には海運・造船業)のPublicityは重要だと考えています。日本は国際協力なしには成立たない国であるからです。

 

「観光立国日本のための神田川・日本橋川の再生」
三浦 裕二(日本大学名誉教授、NPO 都市環境研究会長、NPO 沿岸環境創造機構 千葉理事長、国際技能振興財団理事長)

 神田川・日本橋川再生では、まず水をきれいにしなくてはいけない。現在、雨水と生活排水を一緒にして流しているので、大雨が降りますと、汚水が牛込濠など外濠に入ってきています。合流式を分流式にするにはお金がかかりますが、できるならば、神田川・日本橋川流域から始めてもらい。今すぐにでもできることは、地下水および周辺の濠・川の屋根水を積極的に利用して濠・川へ落としてやることです。
 次に親水性の向上についてですが、環七の地下河川(湧水池)により洪水が制御されると、神田川と江戸川の接点、日本橋川が隅田川に流れ込む接点にロック(閘門)を整備して、水位の制御のコントロールをしますと、神田川の防潮堤を切り下げることができます。グランドレベルと水面の距離が近づき、カヌーやボート、観光船などを、神田川や日本橋川に就航できると思います。そして、岸壁のヒンターランドには、現代の河岸といった面整備を進めてほしいです。また、イギリスの運河を歩くとすぐ横にフットパスがありますが、川の上にボートウォークを設置して、極力親水性の向上して人間が水辺に近づけるようにしたいものです。
 地震のことを考えると、水道が止まり消火栓が止まります。これは、防火上も非常に大切なことで、勝どき橋をあげたいというのも、消防船のことを考えてのことです。そこで重要なのは、あちこちにある河川や小さい運河です。そこには防災船着場があります。ただ、例えば常盤橋の防災船着場は2mの潮位が考慮されていますが、干潮や満潮のときになりますと、水面との位置関係で使用が難しく、しかも入口には南京錠がかかっていて立ち入り禁止になっています。災害時に誰が来て開けてくれるのでしょう。
 最後に、日本橋のことを話しています。そこで高速道路の撤去という話がありますが、私はある意味で賛成であり、ある意味で反対なのです。高速道路の撤去は、時期を急ぎ部分的に実施するのではなく、首都圏環状道路の整備にともなう交通量の変化や高速道路橋脚の耐久年数、水辺の再生といった複合的な視点からその実施を考えるべきではないかと思います。

 

 

 

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